アセンションの科学

アセンションの科学

(MSI著書 ”Ascension!"より抜粋。クスム・イシャヤ訳)

アセンションの科学は、体系的に学んだことを忘れていく、というプロセスを伴います。私たちは皆、生まれた時から自分たちの直接的な体験にもとづいて、特定の信念体系を築いてきました。熱いストーブでやけどをすれば、火は私たちを傷つけることができるのだ、と信じることを素早く学びます。私たちの身体が耐えられる安全な温度の範囲について、信念体系を構築します。私たちの身体の性質および、身体がどのように損傷し得るか、といったことについて信念を培います。

そういった信念の中には、私たちが肉体を持って生きて行くにあたって明らかに役立つものもあります。運転席にすわるたびにマニュアルを読まなくても車の運転の仕方を覚えている、というのは便利なことです。毎回隣近所に尋ねなくても自分の家への帰り方を覚えている、というのは役に立ちます。自分の子供を見た時に自分の子供だとわかるのは、大抵の場合便利なことです。

同時に、自滅的で非生産的な信念(思い込み)があるというのも事実です。もし私たちが自分は失敗者だと信じているなら、それに見合った体験を常に自分に引きつけることになるでしょう。私たちが人生はつらいもの、自分は愛されていない、愛されるのに値すらしない、自分は不幸だ、自分には何の価値もない、と信じているとしたら、愛と喜びに満ちた人生を楽々と生きることになるでしょうか?私たちの根底に横たわっている信念の網を変えることによってのみ、私たちが望む―少なくとも頭では望んでいる―未来を経験する望みが持てるのです。

古い信念のパターンを消す、あるいは忘れるというのは、意識的に消そう、変えようとしてもとてもできることではありません。意識的な選択で自分の性格を変えるというのは、とてつもなく大きな、ストレスの溜まる、不可能とすら思える仕事と映るかもしれません。私たちのほとんどにとっては、ほとんど不可能なことかも知れません。

しかし、深く根ざした信念(思い込み)のパターンを簡単に、無理することなく変えることは可能です。いくつかの新しい思考の種を導入することによって、それが成し遂げられます。これらの思考の種には、個人のマインドに形成されている意識の境界線を、体系的に、無理なく拡大するという独特で有益な性質があります。これらの思考の種の一つ一つが、私たちの人生が健全で調和のとれた方法で展開するのを妨げている、これまでの信念(思い込み)のパターンを消去してくれます。これらの思考の種一つ一つを正しく用いるならば、人格の全領域が宇宙の根本的なエネルギーに同調します。十分な期間にわたって正しく用いるならば誰でも、それまでの自分を制限する思い込みや習慣のパターンから楽々と体系的に抜け出し、自己の神経組織が新しい、より有益な方法で機能するのを経験します。

アセンションの科学は、マインドを体系的かつ段階的に開発する手法です。